2017年08月

うちの艇は国産艇なのに稀少で造られた数は10艇しかない。だから、艇の情報がとにかく少なく、Webで検索しても出てくるのはメーカーの古いインフォメーションとその他数件の情報しかない。しかし、あれこれ調べているうちにイタリアで同型艇がメーカーも名前も異なるが120艇も製造され、イタリアのメーカーとしてはベストセラー艇だったと言うことが分かった。そして、その名前で検索するとfacebookにその艇のオーナーズクラブコミュニティーがある事がわかった。


日本で同型艇に乗ってるよとグループ参加申請をしたら、グループに入れてもらう事ができた。そして投稿をフォローしていたら、クラブのフラッグ(旗)とステッカーを付けている写真がアップされたので、僕も欲しいなぁと呟いてみたら、直ぐに返事がきた。メッセンジャーで送り先を教えてくれれば送ってあげるよと言うようなニュアンスのことが書かれており、早速住所などの情報を送った。

それからひと月程経った頃、郵便ポストに見慣れない切手が貼られた封筒が届いた。


中を開けてみると


ステッカーとフラッグが同封されていた。

何だか本当に仲間に入れて貰えたと言う実感が湧いたし、本当にうれしかった。
海を越えて同じ艇の仲間が沢山居ると思うとワクワクする。

お礼にイタリアの会長であるエリザベッタに日本手拭いの生地で作られたヨット柄のハンカチサイズの手拭いをカードを添えてお礼として送り返したら、10日ほどで手元に届いたようでfacebook上でお礼のメッセージが写真と共にアップされた。

これから、もっとたくさんの人たちとヨットを通じて交流できたらどんなに素晴らしいことだろうと、これからのヨットライフに夢が膨らんだ瞬間だった。


うちの艇はカップル(夫婦)でダブルハンドが基本。独りでセーリングに出ることはない。ヨットを持ちたいと思うようになったのもカップルでセーリングに参加するするとなると艇のオーナーさんや他の参加者に何かと気を遣わなければならない、自分たちが乗りたいときに乗れない、セーリングしたいのに機走だけ、艇泊まりで何処かへ行くなんて以ての外、とにかく人の船に乗せて頂く以上、自分たちの都合など言えるわけがない。これは僕だけでなく、相方の方が更に色々とあるだろう。だから、気兼ねなくヨットに乗りたいと思うようになり自分たちの船を持ちたいと思うのは僕たちにとって自然の流れだった。

自分たち艇を持ち海に出ると言うことは、お客様気分ではいられないと言うことにもなる。他にクルーがいるわけでもないから当然のことながら2人で全ての作業をこなすことになる。そこで問題になるのがドッキング(着岸)だ。30フィート位の艇なら、独りでポンツーン(桟橋)に降りて舫綱を引っ張ればなんとかなるな…と思ってはいたが、僕たちの艇は37.5フィート、排水量は6トンを超える。陸上で言えば路線バスほどの大きさだから、余程絶妙な操船ができないと独りでドッキング作業をするのはしんどい。波も風も無ければできるけれど、そんな海が穏やかな日ばかりではない、ドッキングで舫をとってもらえる人が陸側に居ればなんとかなるかもしれないが、それも常に期待はできないとなると、せめて2人でドッキング作業ができるようにならないとうちの艇は海に出せないな…と。

そこでとても役に立ったのが、ISPAが推奨するワンラインドッキングだった。
ISPAの考え方は、セーリング全体をダブルハンドで行えるようにすると言うプログラムになっているので、ワンラインドッキングをマスターすればなんとかなると考えた。
舫綱もワンライン専用の舫綱を作り準備して、家にはクリートの練習台を作り、相方にワンラインドッキングのネット動画を何度も見せ、テキストもISPAのサイトから拝借して自作で編集し直して相方に読ませてイメトレして貰った。この辺はダイビングのイントラをしていた経験が活きたかな…(笑)



そして実際にマリーナに行って艇を動かさず、先ずは動きの練習。船上での準備からポンツーン(桟橋)に接近して艇から舫を持って降りる、そしてクリートに舫を一巻きして… 艇が安定したら舫の長さを調節してクリート結びで留める。…なんて事を練習し、今度はマリーナ内で実際に艇を動かして着岸練習を何度かやってみたら意外とすんなりできるようになった。逆に僕の操船技術の方が未熟でポンツーンから離れ過ぎて降りられないなんて事があったりで、僕自身も船の大きさの感覚をもっと磨かねば…。でも、やっていればなんとかなるもんで、ドッキングは概ねスムーズにできるようになった。おそらく船の運動性能、特に回頭性が高いのもあって大き目な艇体の割に小回りも効いてくれるのが幸いしているのだと思う。

僕が相方に言うのは、絶対に無理はしちゃダメ。ポンツーンに飛び移っちゃダメ、ポンツーンに降りたらとにかくクリートにロープを掛けて引っ張って一旦留めればいい…これだけだ。遠ければやり直しすれば良いし、着岸はデッドスローだから、最悪桟橋にぶつけて止まっても良いようにドックダンパーもスチロバールも付けてある。何も心配することは無い、とにかく静かにそろそろと桟橋に寄せるだけだ。

セーリングに出るにしても、無理はしない。海が少しでも荒れ模様なら出航しない。自分たちの技量に合った、言い換えれば怖くない範囲で海に出て楽しめれば良いのだから。
そんな気持ちでやっている。

それにしても、ワンラインドッキングは素晴らしいドッキングテクニックだと思う。どうしてダブルハンドやそれ以上のクルーがいる船でやらないんだろう?これまでお世話になってきた艇でもスプリングを持って降りるとか、他の艇でもやっているのを見たことが無い。


先日、お世話になっているヨットオーナーの方から、facebookの写真とか見てるとメインがタルイ感じだけど…、と言われてしまった。確かに、メインハリヤードが上がり切らないし、ブームがこころもち下がったままで風が入ってもバングをフリーにしてメインシートを緩めてもブームが持ち上がろうとしない。
つまり、メインセールがクルー側に下へ引かれているせいだとわかった。
なんちゃってEASY SAILER だから、あまり細かいセールトリムとか気にせず、とにかくセーリングしていたけど、見る人が見ればタルイ…と言われても仕方ない…けれど言われるまでその辺を真剣に考えないところがEASY SAILER…
いやいやこんなことを言ったらヨットの先輩諸氏に叱られてしまう。…ということでブームバングを改善できないものかと試みてみた。
うちの艇は古くてもブームダンパーがメーカー標準装備で付いている、このダンパーシステムが機能していないので、ブームがスタン側に下がって固定されてしまっている。これがセールが弛む原因なので一旦このブームバングシステムを外してバラしてみようかと試みた。しかし結果は…取り外しは出来てもバングシステムは分解できないようになっていて、アームが固着して伸び縮みしない。中のダンパーも交換不能…。おまけにバングのテークルはこのダンパーシステムに内蔵されているので、このままではバング無しになってしまう…。仕方ないので取り敢えずブーム側の取付ブラケットがスライダー式になっていたので、ブームが水平になる位置にブラケットを移動して再度バングシステムを取付した。
これで一応メインセールの弛み(タルイの)は理論的には無くなる筈だ。おそらく長年このままだったろうから、セールが伸びていることも考えられるけれど…。それでも弛みがとれなかったら、ランニングバックステーを調整するしかないかな…。
速く帆走するためのセールトリム技術は、EASY SAILERの私にはまだまだ無いけれど、一応セールを美しく上げたい。あとはおいおいかな…。

追伸… ブームバングが壊れたままでは嫌なので、SELDENのロッドキッカーを注文済み。届いたら組付け作業をするつもり。幾らEASY SAILER でも、今のままでは納得行かないから(笑)

艇を購入した時は玉切れだったマスト灯の球替えの機会にLED作業灯に切り換えることにした。
ヨットの照明と言うと、艇の内外で意外に多くの数が設置されている。特にキャビン内部には何と14個もついているのに比べ、外側は今のところ今回のマスト灯1個だけだ。夜間の航行ではデッキ上を漁船のように煌々と灯りで照らしてもあまり意味が無いのでデッキ上で作業ができる程度に1個あれば十分だ。まあ、コックピットにも小さな手元灯でもあれば何かと便利かもしれないが、計器類のディスプレイで結構明るかったりするので航行時はこれで十分だ。
今回取りつけたマスト灯は、この1個が最近の著しいLED技術の進歩でかなり明るい。12W(ワット)で1400ルーメンもある。数値的には車のヘッドライトに近い明るさだ。LEDになったことでバッテリーへの負担は物凄く軽くなり、デッキ上も広範囲に明るいといいこと尽くしだ。周囲が暗くなってきたので点灯してみると光が海に溢れている。もっとマスト寄りに調整は必要だが明るさは文句なしだ。
キャビン内部の方も、一部のアクセサリーランプを除いて全てLED照明に置き換えた。

ヨットで電気と言えば消費量をどれだけ抑えることが出来るかが一番頭の痛い問題だ。何せ電気の元はエンジンのオルタネーターからの発電でバッテリーに蓄えるものだけで、それで全ての電気を賄っているから消費量が少ない程良い。夜海に出るとなると計器類は欠かせないし、車と同じで灯火類は点けて航行しなければならない。車のようにヘッドライトで視界を確保するためでは無く、他の船などから自船を認識してもらうために点す航海灯、これだけでも結構な消費量になるから灯火類も当然LEDにした。あとはバッテリの電圧が下がってきたら定期的にエンジンを掛けて充電するしか無い。港にいる時は、陸から電気を貰えれば家と同じように何の心配も無く電気が使えるが貰えなければ海に出ているのと同じだから、やはり消費量が少ないに越したことは無い。出来るだけ電気の消費を抑えるために節電する。最近はバッテリーを5個も6個も積んで、家と同じように家電製品が使えるようにしているヨットもあるようだが、節電を考えながら少ない灯りで夜を楽しむのも雰囲気があって良いのでは無いかと思う。
昔はキャンプで使うオイルランプなどを灯して夜の明かりにしていたようで、その方が雰囲気があって良いかもしれない。うちにも古いキャンプ用のオイルランプがあるので、船に入れて灯してみようかと思っているが、これもLEDの電池式ランタンがたくさん安価で出回っていて、LEDだと虫も集まらないから、やっぱり時代の進歩には逆らえないのかな。


夏と言うと全国各地で花火大会が行われる。ヨットと関わるようになる以前は人混みに負けず花火を観に夫婦で出掛けたり、わざわざ新潟まで四尺玉が上げられる花火大会にバスツアーで出掛けたりもした。お祭り騒ぎの中、屋台が出たりと、それはそれなりに楽しいものだけれど、やっぱり帰りの混雑は半端なものじゃないし、感動の後の苦難とでも言うのか…。
ヨットをやり始めてからは、横浜の花火大会をヨットの上から観覧できるようになり、場所どりの苦労や帰りの大混雑無く、ノンストレスで花火が観覧できるようになった。特に海上打上げの花火大会では打上げポイントから近い位置で頭の上に上がるような位置で観ることが出来るのは海上観覧の醍醐味だ。

ここ数年、横浜の八景島脇海の公園で開催される花火大会には必ず行くようにしている。打上げ数は3千発程度だけど海からの観覧ポジションも良く海上には涼しい風が吹く中で花火をゆったり観ることが出来るのは何よりの贅沢だ。




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